OCNエコノミーへの長い道
第10部 再びCTCN
 
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第26章 光ファイバー網

前回CTCNのサービスを希望したところ、私の自宅の付近にはCTCの幹線がないので提供できない。あと700メートル手前ならば提供できると断られた。そこで、いったいどこまでCTCの光ケーブルが来ているのか、独自に調査してみることにした。

調査は車で周辺の道を走り回り、中部電力の電柱のケーブルを双眼鏡で見るという、原始的な方法で行った。肉眼で下から見ても分からないが、双眼鏡で見るとCTCの光ケーブルにはCTCのシールが張ってあったり幹線の名称を示すプレートが付けてあることが分かり、比較的容易に、正確な調査を行うことができた。

結果、私の自宅の付近には3つの光ケーブルの幹線が通っており、それぞれのケーブルが中部電力の変電所に収束されていることが分かった。しかし、この光ケーブル網は、周囲に顧客の期待できない田園地帯のど真ん中を通っていたりするなど無駄が多く、さらに悪いことに、わざわざ私の自宅をさけているような配線であった。

また、なんとかCTCNのサービスを提供できるといわれた、私の自宅から700メートルの地点は、近くまで光りケーブルが来ていることを確認することができた。そこまで光ケーブルを敷設できる限界の地点というよりも、近くの幹線から引き込み線の延ばせる地点という感じである。

自宅付近のCTCの光ケーブル網

第27章 CTCへの質問メール

OCNエコノミーが当分提供できないことが分かったので、CTCNのサービスをCTCに再び求めることにした。東海電気通信監理局に確認したところ、CTCは第1種電気通信事業者であるので、サービスの提供を拒否することはできない。物理的にサービスを提供できないことがあるかも知れないが、引き込み線が物理的に信号を伝送できる距離である場合は、サービスを提供しなければならないとのこと。また、CTCの三重支店に問い合わせたところ、伊賀町はCTCのサービス提供エリア内であることが確認できた。

1998年5月28日、再びCTCの担当者に、CTCNを利用したい旨のメールを送った。メールの内容は、「CTCNのサービスを改めて申し込む。設置場所は前回と同じである。また、ホームページに情報が少ないので、CTCとCTCNの詳しいサービス内容を教えてほしい。」というもので、いくつかの質問も合わせて聞いた。

「メタルケーブルでの提供は絶対に不可能なのか、伝送可能距離は何kmか、起点はどこか。前回の回答の700メートル手前までいう根拠は何か。CTCのケーブルは現在どこまで来ているのか。引き込み線の伝送可能距離は何メートルか。伊賀町全域がCTCのサービスエリアに入っているのではないのか。」


第28章 通信事業者の裁量

6月2日、CTCから回答のメールが届いた。CTCNのサービスを改めて申し込むという部分に関しては、「申し訳ないが、現時点のは伊賀町でのCTCNサービスの提供予定はない。申し込みはお受けできない。」という、前回の回答とは矛盾した答えであった。前回の回答では、伊賀町内でもサービスを提供できる場所があるので、詳しい住所を教えて欲しいという内容であったはずである。

CTCとCTCNのサービス内容を詳しく教えて欲しいという部分については、返答がなかった。サービスを提供できないのであるから、そのサービス内容を教える必要がないと考えたのであろうか。理由は何であれ、ホームページに詳しいサービス内容が書いてあればわざわざメールで問い合わせるまでもない内容であるのだが。

最後の質問に関しては、「起点やCTCのケーブルの位置等の質問については、セキュリティ情報であり、開示していない。伊賀町はCTCの業務区域であるが、CTCNに関してはサービス区域としていない。個々の地域に対してサービス提供区域を拡大するか、ケーブル敷設を行うか否かは、企業としての投資に関わる事項で、通信事業者の裁量に属するものと考えている。」高圧的な返答であり、誠意は感じられない。

CTC三重支店

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